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事業拡大する上場企業グループのワークフロー電子化。
2万件/年の申請、保守・運用から次フェーズへ

DX

太陽ホールディングス株式会社様
情報システム部

業種
化学
事業内容
持株会社、グループ全体の経営方針策定および経営管理
従業員数
連結 2,485名/単体 171名(2025年3月末現在)

グローバル化学メーカーとして、エレクトロニクス事業、医療・医薬品事業、ICT&S事業を手がける太陽ホールディングス株式会社。情報システム部はグループ全体のIT環境を支え、DX戦略を推進する役割を担っています。
2018年にグループDX推進が本格化して着手した一つが、ワークフローの電子化でした。紙の帳票による判子文化を変えてきた流れ、グループ内7社への利用浸透、そして今後について情報システム部の高塚様、小田嶋様にお伺いしました。

導入・利用拡大におけるポイント

課題1
事業拡大の局面で紙帳票の回付が限界に
改善1
効果的な帳票から着手し、170種超の帳票をシステム化
課題2
現場からの要望そのままではシステムにフィットしない
改善2
要望のヒアリング・言語化により、最適な提案を行える体制を継続

導入の背景:2018年当時、証跡が必要な帳票はすべて「紙」。グループの事業・拠点拡大により帳票回付の非効率さが増していた

当時の太陽ホールディングスグループの状況を教えてください。

医療・医薬品事業、食糧・エネルギー事業への拡大が一気に進んだ2010年代。拠点の増加に伴いグループ内のDX推進も必須となり、2018年にICT事業を担うファンリードを連結子会社化し、私たち情報システム部とファンリードが一体となって、グループのDX推進を担う体制を構築してきました。

当時、証跡が必要な帳票はすべて「紙」で判子リレーが行われていました。拠点数が増加するなかで、Excelのフォーマットを出力して回付するというフローが限界を迎えていました。まずはその状況をなんとかしてほしい、という現場の声に応えることからでした。

導入から利用拡大へ:効果的な稟議書から着手し、社内浸透を狙う。導入から6年でグループ内7社、170種超の帳票をシステム化

当初、どのような形でシステム導入し、利用拡大につなげられましたか。

100種以上あった紙帳票のなかで、何から着手すべきかを検討し、申請件数が最も多い稟議書からスタートしました。当初の仕組み化は情報システム部門主導、すなわち情報システム部とファンリードが引っ張っていくかたちでした。
システム選定では、当時のExcel帳票の見た目を維持することができ、カスタマイズ性が高い点を評価し、アジャイルワークス(AgileWorks)を採用しました。

すべての社員が関わる稟議書から導入したことが奏功し、社内でその便利さへの理解が広がり、電子化への期待感が高まったと聞いています。総務から人事、経理部門の帳票へと広がり、初年度の2018年度は15種の申請フローを電子化。その後、グループ内各社からのニーズを受けて2020年度には45種のフローを電子化し、アジャイルワークスでの1年間の新規作成数としては最多となりました。グループ各社に波及する過程では、現場の業務担当者からの依頼を受けて対応するようになり、情報システム部門主体から現場主体へと変わっていきました。

2021年以降はアジャイルワークス上では「新規作成数<改修数」となり、導入フェーズから保守・運用フェーズに移行。2024年度には173種の帳票が電子化され、申請件数は2万件超となっています。

利用拡大の過程で苦労された点はありますか。

現場からの要望を、システムの要件として言語化することですね。そこを担ってくれたのがファンリードです。

例えば、導入当時は「稟議書の回付で印を押していたのをそのまま再現してほしい」というような要望もあったと思います。これまで当たり前に行っていた業務の理由を読み解くのは、現場では難しいことが多く、例えばファンリード担当者が押印という形式を「人と承認日が分かる必要がある」という要件として整理してくれました。現場の要望からそこに含まれる要件を紐解いていくと、場合によってはワークフローの電子化ではなく、他の方法で解決できることもあります。

ファンリードはヒアリング、提案から業務に反映されるまで、責任をもって行ってくれるので助かっています。システム導入や開発の工程において、リリース後のフォローを含めて一貫してお願いできます。

保守・運用体制と今後:現場からの問い合わせ窓口はファンリードが担い、要望の背景と各社のルールに沿って対応。次期システムの検討も

現在はどのような体制で保守・運用を行っていますか。

現在は、ファンリードがグループ内の問い合わせ窓口を担ってくれています。登録されているワークフローの改修においても、導入の経緯やグループ各社のルールを理解していることが重要で、新規か改修かを的確に判断して報告してくれているので有り難さを感じています。

  

改修においては、外部要因としては法的な変更、内部要因としては組織変更や実務の状況に合わせた個別対応が挙げられます。いずれも期日厳守の対応が求められ、その運用をファンリードにお任せしています。

今後の課題はありますか。

利用中のアジャイルワークスのバーションサポート期限が近づいているため、アップデートするのか、他のシステムに移行するのか、という判断をする必要があります。導入から保守・運用まで、私たち情報システム部とファンリードでノウハウを蓄積してきたので、次のステップのワークフローにおいても一緒に検討していく予定です。

また、現在のワークフローは「情報伝達」「承認の証跡」というところに留まっているので、承認されたデータをどう活用していくのか、他の業務システムとの連携なども視野に入れていきたいです。デジタルの情報が社内のベースとなって活用されていく、ということを目指しています。

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