医薬品業界において重要な医療廃棄物の管理をシステム化。
紙書類による煩雑な手続きを改善

太陽ファルマテック株式会社は、80年以上にわたり高品質で安定的な医療用医薬品の製造受託を行ってきました。 髙い技術力・生産力を元に、様々な固形製剤・注射製剤を供給し続けています。 一方で、災害発生時の一時避難所としても使える新しい福利厚生施設を開設するなど、地域貢献にも努めています。 今回、工場で出る廃棄物の管理にかかる時間の削減や業務改善を目的としたシステムを導入しましたので、背景や効果についてご紹介します。
導入のポイント
- 課題1
- 紙による依頼書の管理と探す時の手間
- 改善1
- ワークフロー機能やデータベース化で情報をモダン化
- 課題2
- 廃棄物回収における手間のかかる事前準備
- 改善2
- 依頼書の電子化や写真添付機能により事前準備の負担が大幅軽減
- 課題3
- 報告書作成を手作業で行うことによる手間
- 改善3
- BIツールによるグラフ活用で帳票作成の効率化
INDEX
紙の依頼書で廃棄物を管理。管理方法や手間が課題
- システム導入前の課題について教えてください。
-
私たちの部署は工務課といって、施設の設備管理などを行っている部署です。業務の中で、工場内の各課から出る廃棄物を管理するという業務もあります。医薬品を製造する工場で出る廃棄物については、安全性の観点から厳格な管理が求められています。廃棄物の種類によって、触れてはいけないもの、危険物、混ぜてはいけないもの、発火の可能性があるものなど様々なので、注意して取り扱っています。
各課から出る廃棄物は、本来は紙の回収依頼書を事前提出してもらい、工務課が回収に行きます。実際は、依頼書が紙ということもあり、電話で回収依頼を受けて搬出場所で廃棄物と依頼書を一緒に受け取ることも多いです。
紙の依頼書は、対応に時間や手間がかかります。受け取るにも社内便の場合は1日、2~3便程度なのでタイムラグがありますし、直接持ってくる方もいます。他の書類に混ざってしまうというトラブルも。また、集積場所が離れているので、フォークリフトでパレット、かごなどゴミを載せるものをあらかじめ準備しておいて、受け取ったものをある程度分別しながら積み込んでいく作業が必要です。そういった対応も事前に依頼内容が確認できなければ予測が難しく、事前に用意したかごの数が足りなくなってしまうこともあり、そういった手間も課題になっていました。
ワークフロー管理で廃棄依頼から搬出まで効率化。より便利な機能の実装へ
- ファンリードとのシステム検討はどのように進められましたか。
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入念に話し合いながら進めていきました。私たちの実際の業務を見学して理解を深めていただき、要望を都度お伝えするなかで、それ等がどう実現できるか提案をしていただきました。そして、システム上で各課から廃棄物処理の依頼を行い、工務課がシステム上で受け付けるというワークフロー形式の仕組みができあがりました。
- その結果どのようなシステムが出来上がりましたか。
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依頼者が廃棄物リストを作成し、依頼書としてシステム上で提出、工程品や表示材料などのより厳格な管理が必要なものに関してはさらにQRコードを貼り付けて管理、工務課はその内容を確認し回収するというフローになりました。依頼書には備考欄があり、そこに廃棄物の写真を添付することもできるようになりました。各部署がこのシステムを使いこなせるようになれば、物量や運び方を考慮した事前準備もスムーズになると思います。
廃棄物を処理業者に引き渡すまでのステータス管理も導入できましたし、立会のもと、廃棄の実績報告する必要がある種類に関しては、システムで報告書が作成できるようになっています。集計に関しても、システムに計算式を入れてもらったので、計量結果から自動的に集計できるようにしてもらいました。
営作業時間を大幅削減できるよう、社内浸透を目指す
- システム導入において、現場の反応はいかがですか。
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現場ではパソコンでの作業時間が少なく、事務作業に不慣れな方もいらっしゃるため、システム導入後、今も時間をかけながら浸透を促しているところです。 初期の段階で、社内の説明会や試験運用期間を設けていただいたので、そこで出てきた改善点などを伝えて改修された状態で本運用を始められたのはとても良かったと思っています。あとは、まだシステムを使い慣れてない部署も複数あるので、徐々にシステムを浸透させ、より作業性の良いものにするために、必要に応じて改善しながら廃棄物処理業務全体の最適化を図っていきたいと考えています。
- システム導入でどんな効果が期待できますか。
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やはり一番は手間が減ることだと思います。システムですべての依頼を受理できれば、確認時間やタイムラグは大幅に減ります。工務課では事前にシステム上で依頼書を確認し、依頼内容に合わせた準備をしてスムーズに業務を遂行できます。 また、集計作業も、現在は運用移行期間の為手作業でも行っていますが、完全にシステム上で自動集計できるよう移行できれば、かなり楽になると思います。
今回タブレットやQRコードを利用することもでき、特にタブレットに関しては、他業務の改善での活用も検討できるいいきっかけになりました。
- 今後、ファンリードに期待することはありますか。
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日々の業務のなかで、メールや電話などでご連絡させていただくことも多くありましたが、丁寧に対応いただけたので相談しやすく、心強かったです。
システムは導入して終わりではなく、継続的に改善していくものであり、それはファンリードも弊社も双方意識する必要があると思っています。今後も話し合いや実際に現場作業の確認、作業者の声の拾い上げなどを通じて、ファンリードだからこそ気付ける改善点などを提案してもらえると嬉しく思います。
システム構成図イメージ

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